三重乳がん検診ネットワークについてもう一度


 明けましておめでとうございます。今年はずいぶん寒い冬を迎えておりますが、如何お過ごしでしょうか。本年も頑張って連載を続けさせていただきますのでよろしくお願いします。

 私どもが現在行っていますNPO法人「三重乳がん検診ネットワーク」の活動も、ようやく軌道に乗って来ました。この運動は、三重県内においてマンモグラフィ検査をきちんと行っている医療機関が一体となって、信頼性の高いマンモグラフィによる乳がん検診を行い、乳がんの脅威から三重県民を開放しようとするものです。昨年初夏より本格稼動しましたが、現在順調に進行しています。本活動に関しましては、この連載の最初に紹介させていただきましたが、2年目に入って新たに組織を拡充する予定でもあり、今回もう一度詳しく説明させていただき、一人でも多くの方が我々の運動の真意をご理解いただき、ご賛同いただけましたら幸いに存じます。

 私どもの活動の骨子は次の通りです。
  1. 三重乳がん検診ネットワークとは、三重県内において信頼性の高いマンモグラフィ検査を行っている医療機関の集合体です。具体的には、基準以上の高性能のマンモグラフィ装置を備え、乳がん検診中央管理委員会の試験に合格した認定読影医師と撮影放射線技師が業務を担当している医療機関で、安心してマンモグラフィ検診を受けることができます。県内には約40施設ほどありますが、ほとんどネットワークに参加しています。医師、技師、装置の三者が揃っていない病院は参加できません。
  2. ネットワークに属する医療機関では、マンモグラフィの読影結果を共通形式のファイルへ入力します。あなたがどこの病院でマンモグラフィを受けても、検査結果は同じ様式のファイルへ記録されます。
  3. イラスト-検診ネットワークのカード
    マンモグラフィ検査を受ける際、私どもの運動に同意していただいた方には、図1 のような登録カードをお渡しします。そこには7桁の番号が記されていますが、それがあなたの番号になります。県内でたった一つのあなただけの番号であり、あなたの検診結果はその番号のファイルへ入力されます。
  4. 登録されたあなたのファイルは、三重大学病院内の医療情報管理システム内へ送られ厳重に保管されます。大学病院と各医療機関とはインターネットによりデータの送受信ができるようにしますが、この際データの漏洩がないよう万全の対策を施します。
  5. あなたが翌年ネットワーク内のどの医療機関でマンモグラフィを受けても、大学病院に保管されているあなたのファイルへ追加入力されます。そうすることにより、あなたの毎年の検診結果が同じファイルに登録され、あなただけのマンモグラフィ検診ファイルが出来上がるのです。また私ども診断をする側にとっても、前年度の結果を参照しながら読影できるようになり、正しい診断をする上で大いに役立ちます。
 以上が私どもの運動の概要ですが、現在30以上の医療機関で登録を開始しています。また登録者数も昨年末で6,000人を越えました。1か月で1,000人以上の方が新しく登録されている勘定になります。現在のところ医療機関のネットワーク化はできておりませんが、今年4月から可能になります。近い将来には、検診結果だけでなくマンモグラフィの画像そのものも送受信できるようにしたいと考えています。

このように県全体の医療機関が一体となって、県民の全てを対象にマンモグラフィ乳がん検診の普及と向上に取り組んでいる自治体は全国でも三重県しかありません。どうぞ私達の主旨をご理解いただき、ご賛同いただきますようお願い申し上げます。詳しくは、私どものホームページをご覧下さい。

三重乳がん検診ネットワーク代表
三重大学医学部放射線科     竹田 寛